入選
不確かな場所の、確かなリズム
田内 徹郎
フリー
今日では、自分がなぜここに住んでいるのかという問いに答えることは難しい。地縁、血縁が薄れていく中で、なおも続く土地占有と家を建てる行為。自分がなぜここに居るのか、いつまで居るのか。そのことが保留されたまま日々が過ぎる。
この不確かさとは裏腹にそこに浮かび上がってくるのは、日々の確かなリズムである。そこで寝て、起きて、一歩を踏み出し、またここに帰ってくるという繰り返し。だがしかし、このリズムは都市からベッドへとスムーズにつながってはいない。
敷地の内側で家の外側。そこには家のリズムと都市のリズムの接点がある。そしてここは、日々保留してきた不確かさに包まれる瞬間でもある。リズムが確かであればあるほど、この不確かさはより際立ってくる。
「今日もまた、確かにここに帰ってきた。では、なぜここになのだろうか。」不確かな場所と確かなリズムの中心に素の自分が現れる。
この不確かさとは裏腹にそこに浮かび上がってくるのは、日々の確かなリズムである。そこで寝て、起きて、一歩を踏み出し、またここに帰ってくるという繰り返し。だがしかし、このリズムは都市からベッドへとスムーズにつながってはいない。
敷地の内側で家の外側。そこには家のリズムと都市のリズムの接点がある。そしてここは、日々保留してきた不確かさに包まれる瞬間でもある。リズムが確かであればあるほど、この不確かさはより際立ってくる。
「今日もまた、確かにここに帰ってきた。では、なぜここになのだろうか。」不確かな場所と確かなリズムの中心に素の自分が現れる。
(平成18年度)第13回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「対比/対立のある住宅」
審査員:鈴木 了二氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
大賞 | 北口 智浩 東京芸術大学 大学院美術研究科 建築学 | 2つの生活と、 いくつかの出来事 | 作品 | 共同制作者/ 山下 祥平 (金沢美術工芸大学大学院デザイン専攻) | 1,000 |
優秀賞 | 長谷 章臣 早稲田大学 大学院理工学研究科 建築学 | house torso | 作品 | 500 | |
入選 | 青木 公隆 東京大学 大学院工学研究科 建築学 | 朽ちる間 | 作品 | 共同制作者/ 坂巻 直哉 (東京理科大学大学院 工学研究科建築学専攻) | 100 |
入選 | 柴山 浩紀 東京大学 工学部都市工学科 都市計画 | 隠蔽/露呈 | 作品 | 共同制作者/ 向山 裕二 (東京大学工学部建築学科) | 100 |
入選 | 田内 徹郎 フリー | 不確かな場所の、 確かなリズム | 作品 | 100 | |
佳作 | 西村 智宏 京都大学 大学院 工学部建築学科 生活空間設計学 | 均衡を引き出す家 | 作品 | 30 | |
佳作 | 西川 拓 東京大学 大学院工学研究科 建築学 | 大きい私と小さい私 | 作品 | 30 | |
佳作 | 大西 宣彰 多摩美術大学 大学院美術研究科 環境デザイン | あこがれの家 | 作品 | 共同制作者/ 大室 佑介 (多摩美術大学大学院 美術研究科環境デザイン) | 30 |
佳作 | 橋本 健史 横浜国立大学 工学部建設学科 建築学コース | 密度の家 | 作品 | 共同制作者/ 辻 琢磨 (横浜国立大学 工学部建設学科建築学コース) 彌田 徹 (横浜国立大学 工学部建設学科建築学コース) | 30 |
佳作 | 曽我部 紘 早稲田大学 大学院 建築学 | 舞台・舞台裏のセメギアイ | 作品 | 共同制作者/ 宮本 将穀 (早稲田大学大学院 建築学専攻) | 30 |
佳作 | 新 雄太 東京芸術大学 大学院 美術研究科建築学 | 長針と短針の家 | 作品 | 30 | |
佳作 | 田中 渉 東京大学 大学院工学系研究科 建築学 | 痩せゆく家 | 作品 | 共同制作者/ 虎尾 亮太 (東京大学大学院 工学研究科建築学専攻) | 30 |
合計12件 | 総額 2,010 |