入選
うつろう家
美濃島 健人
武蔵野美術大学 建築学科
アクリル樹脂でできている透明な屋根と床は、室内に居ながら自然の移ろいを感じることができる。たとえば春分や夏至、秋分や冬至など、季節やその日ごとの風景を切り取り室内に取り込むことが可能だ。あるいは日中、屋根から地面にかけて透過する光、地面から反射し床下に入り込む光、または夜空の月や星の光などこの家の日常を演出し透明性をさらに高めていくこともできる。
止めどなく変化する外部は、天気、気温、雨風など諸要素により内部に多様な陰影をもたらすことになる。1日として同じ気候がないように、室内を彩る陰影も2つと存在しない。
都市における住宅が窮屈で閉鎖的なものであるのに対し、この家は常に周辺の自然を敏感に感じ取り劇的な変化を繰り返す。希薄な都市生活に、1日の出来事を自然の移り変わりの体験と共に心に深く刻ませる家である。
止めどなく変化する外部は、天気、気温、雨風など諸要素により内部に多様な陰影をもたらすことになる。1日として同じ気候がないように、室内を彩る陰影も2つと存在しない。
都市における住宅が窮屈で閉鎖的なものであるのに対し、この家は常に周辺の自然を敏感に感じ取り劇的な変化を繰り返す。希薄な都市生活に、1日の出来事を自然の移り変わりの体験と共に心に深く刻ませる家である。
(平成21年度)第16回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「透明な家」
審査員:安藤 忠雄氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
大賞 | 小野 志門 日本大学 大学院 理工学研究科 建築学 | 透明に残る家 | 作品 | 600 | |
優秀賞 | 田中 和沙 東京電機大学 大学院山本圭介空間デザイン研究室 建築学 | 角の家 | 作品 | 400 | |
優秀賞 | 三代 圭祐 広島大学 大学院 工学研究科杉本研究室 社会環境システム専攻 | 大地の庇の家 | 作品 | 共同制作者/ 古田 真史 (広島大学大学院工学研究科社会環境システム専攻) | 400 |
優秀賞 | 長島 薫 広島大学 大学院社会環境システム専攻 建築設計学 | マジックミラーハウス | 作品 | 400 | |
入選 | 美濃島 健人 武蔵野美術大学 建築学科 | うつろう家 | 作品 | 100 | |
入選 | 羽村 祐毅 京都大学 建築学科 | 9つの森の住処 | 作品 | 共同制作者/ 木下 一穂 (京都大学大学院建築学専攻) | 100 |
合計6件 | 総額 2,000 |