佳作
煙突と霧と地平線と
山口 涼
東京造形大学 造形学部 デザイン学科 室内建築専攻領域
風景と記憶の中に溶け込んでゆく建築。
灰色の煙突からかすかに発生する霧は香りを伴いながら消えてはまた現れ、少しずつ空間を包み込む。地面に存在していたはずの地平線が浮遊するように存在する透明な平面に雨が、雪が、砂が、落ち葉が、環境そのものが、新たな地平線として姿を現す。
霧がもたらす香と浮遊した地平線の生み出す風景。やがて風景は居場所となり、人々が建築に寄り添い物語をつくり始める。
建築を介してつくられた物語たちは香りによって身体を越えて記憶の中に溶け込んでゆく…
再びその香りを感じた時、空間とともにそこで過ごした時間が物語として甦る。
灰色の煙突からかすかに発生する霧は香りを伴いながら消えてはまた現れ、少しずつ空間を包み込む。地面に存在していたはずの地平線が浮遊するように存在する透明な平面に雨が、雪が、砂が、落ち葉が、環境そのものが、新たな地平線として姿を現す。
霧がもたらす香と浮遊した地平線の生み出す風景。やがて風景は居場所となり、人々が建築に寄り添い物語をつくり始める。
建築を介してつくられた物語たちは香りによって身体を越えて記憶の中に溶け込んでゆく…
再びその香りを感じた時、空間とともにそこで過ごした時間が物語として甦る。
(平成25年度)第20回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「溶ける建築」
審査員:藤本 壮介氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
大賞 | 中川 洋輔 立命館大学大学院 理工学研究科 環境都市専攻 | Activity Palette ~坂のある街の架け橋~ | 作品 | 共同制作者/ 清水 嵩之 (京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 造形科学域 建築設計学専攻) | 1,000 |
奨励賞 | 黒川 麻衣 法政大学大学院 デザイン工学研究科 建築学専攻 | 境界線の建築 | 作品 | 300 | |
奨励賞 | 林 晃平 首都大学東京大学院 都市環境科学研究科 建築学域 建築設計、計画専攻 | 巨大建築は擬態し都市へと溶け込む。 | 作品 | 300 | |
奨励賞 | 山内 翔太 神戸大学大学院工学研究科 建築学専攻 遠藤研究室修土2回 | 孔の向こうの物語 | 作品 | 300 | |
奨励賞 | 郭 寧 大阪大学 工学部 地球総合工学科 建築工学コース | 溶けない記憶、溶ける時間 | 作品 | 共同制作者/ 今井 琢也 (大阪大学 工学部 地球総合工学科) | 300 |
佳作 | 西 智哉 大阪大学大学院工学研究科 建築専攻 | 力イタイユウゴウ | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 三木 真平 STUDIO 2A | 等高線と歪み | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 山口 涼 東京造形大学 造形学部 デザイン学科 室内建築専攻領域 | 煙突と霧と地平線と | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 朱 一君 千葉大学大学院 庭園デザイン専攻 | 消えた故郷 Disappeared Hometown – Ruins reborn with Plants | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 小野 晃次郎 工学院大学 工学部 建築学科 | 道草の家 | 作品 | 図書カード | |
合計10件 | 総額 2,200 |