最優秀賞
屋台の風を吹かす街角の給水櫓
鈴木 翔之亮
横浜国立大学大学院 都市イノベーション学府
「屋台の風が吹けば街が踊る。」新しく慣用句と共に新しい繁華街の風景を提案する。今日の近代化と共に我の生活を支えてきた繁華街が現代へと進化する過度期にいる。戦後の闇市をルーツとする池袋西口の繁華街は戦前には農村を形成していた。それは地名からも分かる様に水資源が地下に眠ることをさす。懐古的だが現代的な繁華街内を廻る屋台とそのドッグを包容する街角建築が、この地の豊かな水資源の可視化、土着的な民の居場所の形成を促す。街角に屋台の風を吹かす建築は、繁華街の中心的な広場として祭りやストリートカルチャーと結びつき、やがてこの地に住まう楽しみを与えるインフラとなる。また既存のプログラムと複合することで現代の同時性における新たな価値を創出する。屋台と祝祭の時間的、動的要素が織りなすことで唯一無二な場所となり現代の新陳代謝といえるような風景がこの先の未来へ向かって心身的に支えるよう建築となった提案である。
(平成29年度)第24回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「インフラとしての建築」
審査員:千葉 学氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
最優秀賞 | 鈴木 翔之亮 横浜国立大学大学院 都市イノベーション学府 | 屋台の風を吹かす街角の給水櫓 | 作品 | 500 | |
優秀賞 | 菅野 正太郎 mi Co. | 浮遊する伽藍 | 作品 | 共同制作者/ 園家 悠司 (佐久間徹設計事務所) | 400 |
優秀賞 | 野本 壮太 京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 建築学専攻 | 連担のすゝめ | 作品 | 400 | |
佳作A | 鈴木 俊 東京理科大学理工学研究科 建築学専攻 | 主体(不)在の庭 | 作品 | 共同制作者/ 國分 元太 (東京理科大学理工学研究科建築学専攻) | 200 |
佳作A | 横山 大貴 日本大学大学院理工学研究科 建築学専攻 | 百年復興住宅 | 作品 | 共同制作者/ 藤井 将大 (日本大学大学院理工学研究科建築学専攻) 佐藤 千香 (日本大学大学院理工学研究科建築学専攻) | 200 |
佳作A | 渡部 総一郎 フリーランス | Basement City | 作品 | 200 | |
佳作B | 池川 健太 フリーランス | 依存的多動建築 | 作品 | 150 | |
佳作B | 田村 聖輝 横浜国立大学大学院Y-GSA 建築都市文化専攻 | 川の営みと共に -川の流れを受け入れる治水技術による生物多様共生型の水涯線- | 作品 | 150 | |
佳作C | 齋藤 直紀 慶応義塾大学大学院理工学研究科 開放環境科学専攻 | ボロくてかわいいまちの インフラ | 作品 | 100 | |
佳作C | 横田 英雄 フリーランス | 地中の森 | 作品 | 100 | |
佳作C | 山崎 嵩拓 東京大学大学院 工学系研究科 都市工学専攻 特別研究員 都市計画(景観・緑) | なぜインフラは地中に埋没しているのだろうか? | 作品 | 共同制作者/ 尾門 あいり (積水ハウス株式会社) | 100 |
合計11件 | 総額 2,500 |