奨励作品
Replaceable House
岡 ゆり子
建築工房K
おおきいということは入れ替可能な範囲が広いということである。この家は時間帯によって住宅の一部の機能と美術館の一部の機能とが入れ替わる。都市に多い核家族などの住居では、住人は朝家を出、日中は家を空にしていることが多い。また、美術館や図書館などは昼間は不特定多数が出入りしているが、夜間は真っ暗になり、使用されていない。この使用される時間帯のずれを利用した。つまり美術館に「住む」という付加価値を付け、住宅に「展覧する」という付加価値を付け、本来分けられていた空間を一つにする。そうすると、住宅であり、美術館でもあるこの建物は「夜間でも電気が灯って人の気配のある美術館」また「日中も人の出入りがあってくつろいでゆける住宅」になり得る。一瞬に垣間見える糸口を繋げ、一定のルールを持たせた「おおきい家」です。四方に伸びでゆく触手のように、短いスパンで使い方を刻む、建築の新しい可能性を提案できれば、と考えました。
(平成15年度)第10回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「おおきい家」
審査員:小嶋 一浩氏
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
最優秀賞 | 周防 貴之 慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 | ろうかがつくるおおきな家 | 作品 | 600 | |
優秀賞 | 藤森 雅彦 広島工業大学 環境デザイン学科 | RINKAKU(りんかく) | 作品 | 共同研究者/ 谷尾 尚隆(広島工業大学 環境デザイン学科) | 400 |
優秀賞 | 張替 那麻 東京理科大学 大学院 理工学部 | 上に大きな家-森の彫刻 | 作品 | 400 | |
優秀賞 | 青山 周平 東京大学 大学院 新領域創成科学研究科 | 収納しない家 | 作品 | 共同研究者/ 雨宮 知彦 (東京大学大学院 新領域創成科学研究科環境学専攻) 小林 国弘 (東京大学大学院 新領域創成科学研究科環境学専攻) | 400 |
佳作 | 高工 芳伴 東京デザイン専門学校 建築デザイン科 | 入れない家 | 作品 | 50 | |
佳作 | 野田 真紅 東京芸術大学 大学院 美術研究科 | huge, obscure, mother, nothingness | 作品 | 共同研究者/ 福田 裕里 (フリーランス) | 50 |
佳作 | 古沢 裕子 東京都立大学 工学研究科建築学 | 境界の見えない家 | 作品 | 50 | |
佳作 | 南 俊允 東京理科大学 理工学部建築学科 | おおきいということ | 作品 | 50 | |
奨励作品 | 鈴木 清美 愛知県立芸術大学 大学院 | MIST HOUSE/霧の家 | 作品 | 図書券 | |
奨励作品 | 岡 ゆり子 建築工房K | Replaceable House | 作品 | 図書券 | |
奨励作品 | 川上 恭輔 日本大学 大学院 理工学研究科 | primitive house | 作品 | 共同研究者/ 吉川 美鈴(日本大学理工学部建築学科) | 図書券 |
奨励作品 | 小杉 嘉文 早稲田大学 理工学部建築学科 | 次の間の家 | 作品 | 共同研究者/ 岡田 朋子(早稲田大学理工学部建築学科) | 図書券 |
奨励作品 | 小川 泰輝 九州芸術工科大学 芸術工学部 環境設計学科 | 大きい家 | 作品 | 図書券 | |
合計13件 | 総額 2,000 |