奨励賞
溶けない記憶、溶ける時間
郭 寧
大阪大学 工学部 地球総合工学科 建築工学コース
共同制作者/今井 琢也
私の祖母が死んだ。
後には祖母の家が残り、私はそれを引き継ぐ事になった。
長い間暮らすうちに、祖母の体にフィットするように配置された家具達。
もはや体の延長とも言えるほど、身体寸法が染み付いている。
家具は祖母が暮らしていた時の配置で固定する事にした。
しかし、それらを残したまま、私は家を自分に合うように変える事にする。
そこで、私は壁を開放する事にした。
壁が自由に動く事で、祖母の家具の記憶をのこしたまま建築は自由になる。
子供の時に見ていた祖母の姿に自分を重ねて見る。
思ったよりも、ずっと小さい事に気がつくだろう。
ふとした瞬間に感じる、祖母の息づかい。
私の祖母は確かに生きている。
後には祖母の家が残り、私はそれを引き継ぐ事になった。
長い間暮らすうちに、祖母の体にフィットするように配置された家具達。
もはや体の延長とも言えるほど、身体寸法が染み付いている。
家具は祖母が暮らしていた時の配置で固定する事にした。
しかし、それらを残したまま、私は家を自分に合うように変える事にする。
そこで、私は壁を開放する事にした。
壁が自由に動く事で、祖母の家具の記憶をのこしたまま建築は自由になる。
子供の時に見ていた祖母の姿に自分を重ねて見る。
思ったよりも、ずっと小さい事に気がつくだろう。
ふとした瞬間に感じる、祖母の息づかい。
私の祖母は確かに生きている。
(平成25年度)第20回ユニオン造形デザイン賞
テーマ:「溶ける建築」
審査員:藤本 壮介氏 審査講評
賞 | 受賞者氏名/所属機関 | 作品名 | 共同制作者 | 賞金 (単位:千円) | |
大賞 | 中川 洋輔 立命館大学大学院 理工学研究科 環境都市専攻 | Activity Palette ~坂のある街の架け橋~ | 作品 | 共同制作者/ 清水 嵩之 (京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 造形科学域 建築設計学専攻) | 1,000 |
奨励賞 | 黒川 麻衣 法政大学大学院 デザイン工学研究科 建築学専攻 | 境界線の建築 | 作品 | 300 | |
奨励賞 | 林 晃平 首都大学東京大学院 都市環境科学研究科 建築学域 建築設計、計画専攻 | 巨大建築は擬態し都市へと溶け込む。 | 作品 | 300 | |
奨励賞 | 山内 翔太 神戸大学大学院工学研究科 建築学専攻 遠藤研究室修土2回 | 孔の向こうの物語 | 作品 | 300 | |
奨励賞 | 郭 寧 大阪大学 工学部 地球総合工学科 建築工学コース | 溶けない記憶、溶ける時間 | 作品 | 共同制作者/ 今井 琢也 (大阪大学 工学部 地球総合工学科) | 300 |
佳作 | 西 智哉 大阪大学大学院工学研究科 建築専攻 | 力イタイユウゴウ | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 三木 真平 STUDIO 2A | 等高線と歪み | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 山口 涼 東京造形大学 造形学部 デザイン学科 室内建築専攻領域 | 煙突と霧と地平線と | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 朱 一君 千葉大学大学院 庭園デザイン専攻 | 消えた故郷 Disappeared Hometown – Ruins reborn with Plants | 作品 | 図書カード | |
佳作 | 小野 晃次郎 工学院大学 工学部 建築学科 | 道草の家 | 作品 | 図書カード | |
合計10件 | 総額 2,200 |